自動車コラム

車と色の関係2~標識の色やパトカーの色、車と色のまとめ~

前回の車と色の関係についての続きです。標識の色信号機の色、日本や世界のパトカーの色、車と色の関係のまとめ。

誘目性と視認性

誘目性は見ようと思っていなくても目に入ってくる、人の目を引きつける度合いのこと。視認性は見ようとしていたとき見つけやすいか、探しているときの発見しやすさのことです。

危険や禁止表示には誘目性と視認性の両方が必要

危険表示や禁止表示などは見ようとしていなくても、パッと目に入って危険や禁止であることを示す必要があるため、誘目性が高い色の組み合わせであることが大切です。そのため赤と白、黄色と黒の誘目性の高い色が使用されています。

規制標識の「一時停止」「徐行」は逆三角形、警戒標識の「踏切あり」や「落石のおそれあり」などはひし形をしています。これらの形は自然界には存在しにくい形であり、誘目性の高い色と形でより目に入りやすく、発見されやすいように工夫されています。

案内標識や指示標識には視認性が必要

案内標識は次の進行方向を確認するときなど、発見しやすい色の組み合わせである必要があります。一般道では青と白、高速道路では緑と白が視認性の高い色の組み合わせであることから案内標識に使用されています。

夕方になると少しずつ周りは薄暗くなってきますが、暗くなってくると目の感度が変化していくため赤よりも青の方が鮮やかに見えます。これはプルキンエ現象といわれています。暗くなっていく時間帯でも標識を見落とさないように一般道の案内標識や指示標識には青と白の組み合わせが使用されています。緊急を要する、注意を知らせる標識は目立つように誘目性と視認性が高い赤と黄色が使用されていますが、そこまで目立たなくても良い案内標識などは、視認性が高い青と白、緑と白の組み合わせになっています。

案内標識は面積が大きいので、あまり目立つ色だと圧迫感を与えてしまいます。想像してみて下さい。もしも、案内標識が赤と白だったら…青は後退色なので、圧迫感を与えることもありませんし、夕方でも見えやすい、目にやさしい色なのです。高速道路の標識が緑と白なのは、視認性が高く、一般道と区別するためなのですが、緑は自然や安全なイメージがあり、体と心を癒してくれる、リラックスさせてくれる効果があります。目にやさしい色でもあることから、長時間の運転で疲れている、高速道路の標識にはぴったりの色といえます。緑と白の標識が必ず高速道路とは限りません。

安全と色

安全のために道路標識などがありますが、標識の色も意味によって分けられています。

は禁止や停止、防火の意味があり、「一時停止」や「車両進入禁止」の標識などに使用されています。
色は警告や明示の意味があり、「踏切あり」の標識などに使用されています。
は進行や安全状態の意味があり、高速道路の標識などに使用されています。
は誘導や指示の意味があり、「一方通行」の標識などに使用されています。

信号の色は「青・黄・赤」

信号の「進んでも良い」を意味する青信号ですが、あれは本当に「青」でしょうか?「緑」に見えませんか?どうして緑なのに青というのでしょうか。

昭和5年に信号機がついたときは、見た目通り「緑」と呼ばれていました。しかし、次第に「青信号」と呼ばれるようになり、昭和22年には法令でも「緑信号」を「青信号」としたため、「青信号」という呼び名が公式なものになりました。それにより、より人々に浸透してしまったのです。日本人は昔から緑の野菜を「青物」という習慣があります。青りんごも本当に青い色をしているわけではなく、信号と同じように緑色をしたりんごですよね。「緑」と「青」の区別がはっきりしていなかった、青が表す範囲が広かったのも理由のひとつのようです。はじめは法令でも「緑」とされていたため、色も緑が使われていたようですが、法令でも青信号となった昭和22年以降に作られた信号機は青に近い緑に変わっていったそうです。

パトカーが白と黒なのはなぜ?

パトカーはアメリカ軍からオープンカーを昭和25年に譲り受けたのが始まりとされています。最初は白い車だったそうですが、一般車両に白い車が多かったため、下を黒にしたのが現在の原型になっています。当時は道路もあまり舗装されていなかったため、下を黒くすれば汚れが目立ちにくいということもあったようです。黒は汚れが目立つ色といわれているのですが、舗装されていない道を走ったときの汚れは目立ちにくかったのでしょうか。半分白なら夜でも見えやすいですし、白と黒は一般車両にはない色ですから、すぐにパトカーだとわかりますよね。

世界のパトカー

日本では白と黒のパトカーですが、海外ではパトカーは何色なのか。国によって色や見た目は違うものの、白を基調とした国が多いようです。中にはシルバーや青、黄色など、国が違えばパトカーの色もさまざま。

アメリカのパトカー

州ごとにデザインも色も異なっています。基本的には白と黒のデザインが多いです。ニューヨークのパトカーは白の側面に青のラインというデザイン。テネシー州のパトカーは上が黒、下がクリーム色、横には黒と黄色のラインが入った他の州とは違った色をしています。白と黒のデザインが多いので日本のパトカーと見た目は似ています。車両を入れ替えるときに使用されなくなったパトカーを買うこともできるんです。パトカーの中古車があるなんて日本では考えられませんよね。

イギリスのパトカー

イギリスのパトカーは白やシルバー、青のパトカーもあるようです。デザインは側面が蛍光イエローとブルーの大きめの市松模様。後ろは蛍光イエローとオレンジの斜めストライプと表現すればいいのか…とにかく派手で目立つデザインです。ベースカラーが白やシルバーなのであまり統一感がなくバラバラに見えますが、普通の車ではないであろうあの蛍光イエローやブルーの模様と色ならすぐにパトカーだとわかりますね。

スペインのパトカー

スペインの国家警察のデザインは白がベース、側面が紺、赤と黄色で国旗の色のラインやデザインになっていました。昔は紺よりも白の面積が多かったのですが、最近は紺の面積が多くなって白い部分は少なくなってきて見た目はほぼ紺色のようです。側面には国旗カラーの赤と黄色のラインが太く縦(少し斜め)に入っているせいか、少し可愛い印象です。

ドイツのパトカー

ベースがシルバーでフロント部分と側面が鮮やかな青のデザインです。側面の青い部分の上下に白いラインが入っています。映画のフィルムのような見た目なのが少し変わっていますね。中には蛍光イエローのラインや赤と白の斜めストライプが入った車もあるようです。ベースがシルバーだと車種によってはパトカーっぽく見えないです。ベースが白ならパトカーっぽく感じられるのかも…?色が統一されているので、車種が違っても統一感があります。

オーストラリアのパトカー

色は白、側面は青とベースと同じ白の細かい市松模様のラインというデザインが多いようです。このラインが斜めになっているものがあったり、蛍光イエローやオレンジのラインがプラスされていたり、ベースカラーが赤だったり、青だったり…側面の市松模様のデザインも太さが違ったりして結構バラバラです。ベースカラーが赤や青だったりするとイギリスと同じく派手ですが、シンプルな白に青のデザインなら少し派手なパトカーという印象です。

 

世界のパトカーを見てみるとベースの色が白やシルバー、赤に青だったり、州や警察組織が分かれていてデザインが違ったりもしてカラフルなパトカーがたくさんあります。日本のパトカーは車種は違っても白と黒でデザインもほとんど変わらないので統一感がありますね。長い間ほとんど変わらないデザインだからこそすぐに白と黒の車を見ると『あっ!パトカーだ』と何も悪いことをしていなくても何故かドキッとしてしまうのは私だけではないはず…。パトカーは白と黒で車種は違ってもこのデザインと決まったら、しっかり統一されているのは日本人の真面目さが出ているのでしょうか。組織の形態が違うのかもしれないですけど、ここまで統一されているのは世界でも珍しいのではないでしょうか。

色別まとめ

【青】
・後退色なので、実際の距離よりも遠くにいるように感じる
・紺など色の濃い車は収縮色なので、実際よりも小さく感じる(遠くにいるように感じる)
・紺など色が濃い車は夜暗いと見えづらい(発見が遅れる)
・事故率が高いといわれている
【緑】
・色によっては実際の距離よりも遠くにいるように感じる
・山道や高速道路などの周りに緑が多い場所では目立ちにくい
【赤】
・進出色なので、実際の距離よりも近くにいるように感じる
・山道や高速道路などの周りに緑が多いと色相差があるため目立つ
・赤い車は鮮やかな色が多く彩度が高いため、天気が悪くても、目立つ
・変色、退色しやすい
【黄】
・進出色なので、実際の距離よりも近くにいるように感じる
・山道や高速道路などの周りに緑が多い場所や、夜暗い場所でも目立つ
・虫がつきやすい
【シルバー】
・メタリックの塗装が多いため夜でもライトが反射して目立ちやすい
・霧など視界の悪いときや天気が悪いと見えづらい。
・汚れやキズが目立ちにくい
・年齢層が高めの人に人気がある
【黒】
・収縮色なので、実際よりも小さく感じる(遠くにいるように感じる)
・夜暗いと見えづらい(発見が遅れる)
・白に続く人気色
・汚れやキズが目立ちやすい
・夏場など気温の高いとき、白よりも車内温度が少し高く、表面温度は白よりも高くなるため暑い
【白】
・膨張色なので、実際よりも大きく感じる(近くにいるように感じる)
・夜暗くても見えやすい(遠くからでも発見しやすい)
・雪の積もっている地域、雪道では同化して見えづらい
・一番人気の色(特にパール系)
・水垢や泥汚れが目立ちやすい

人気な車は見つけづらい

人気の車種、しかも数の多い白や黒い車は見た目が同じで、ナンバープレートを見て判断したりしなければ、ぱっと見ただけでは自分の車かどうかすぐにわかりません。駐車場が広かったり、停めた場所を忘れてしまったら大変。『あれだったかな?』と思って近づくと『ナンバープレートのナンバーが違う』ということも。最近は車のカギを開けるとき、近くまで行ってボタンを押せば、ハザードランプが点滅して教えてくれますよね。それを目印に自分の車を見つけることもできますが、白や黒は自分の車を見つけづらいということもあります。そういうときはシートカバーをすれば車内の見た目を他の車と変えることができるので、自分の車を見つけやすいかもしれません。明るい色にすれば気分も明るくなれます!また、夏の暑いときは青系の色にすれば涼しく感じられ、冬の寒いときは赤系の色にすれば温かく感じることができます。時期によって色を変えると体感温度を変えることができるのもシートカバーの良いところ。黒は太陽の熱を吸収して暑いので、簡単に取り外せるタイプのものにして暑い時期は外すなどしてもいいですね。お子様がいるなら洗えるシートカバーもオススメです。汚れても洗えるし、安心ですね。洗えるもの、防水タイプ、デザインもお洒落なものや可愛いもの、いろいろ種類があるので、自分の好みに合わせて選ぶのも楽しいですよね。

さいごに

2回に分けて車と色についてまとめました。私たちの周りには色が溢れています。普段何気なく手にしている物は、イメージと関連付けてデザインされています。作る側は色が人に与える影響を考えて色を決めていたりしますが、選ぶときはそこまで深く考えないことが多いと思います。好きな色だからということも多いですよね。ですが、色の持つ特性を知ると車を購入するとき、色を決めるときの判断材料が増えます。買ってかから『この色やめておけば良かった』と後悔しないためにもそれぞれの色のメリット、デメリットを知ってから購入することをオススメします。

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